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私たちが日常的に使っているインターネットは、生きていく上で欠かせない、非常に便利なツールです。しかしインターネットが普通になりすぎて、インターネットの価値に無意識になってしまっています。この記事は、今ホームページを運営している方や、これから新しくホームページを運営しようと考えている方へ、Web制作のプロフェッショナルとしてお伝えしたい、基本的で、当たり前である反面、忘れがちな大切な事柄です。インターネットの役割を理解すれば、どのようなホームページが世に役立つかを理解でき、単なる売上げアップや集客だけのためのホームページではなく、「ホームページの在り方とインターネットの役割」に準拠した美しいホームページの特徴を理解できると思います。是非ご一読ください。
インターネットの役割を理解する
今やこの時代を支えているインターネット。インターネットの初期においては、電話回線を使い、ダイアルアップにてインターネットへと接続していました。電話はコミュニケーションツール(情報伝達手段)として、人類の生き方に大きな変化を及ぼし、更なる進化を支えました。
その電話の利用に用いた回線、電話回線をコンピュータへと繋ぎ、新しい通信媒体として生まれたのが、インターネットです。
以上の誰もが知っているような事実を、しっかりと理解することが、ホームページの正しい在り方を理解する鍵となります。簡潔にまとめると、以下の事実がわかってきます。
インターネットの中に存在する全てコンテンツは、電話というコミュニケーションツールの延長線上にて成り立っている。
インターネットの役割は根本的に、電話の役割とほぼ同じ、ということになります。情報伝達、及び情報の共有、会話、お問い合わせ、注文、などなど、電話で行っていた行動を、コンピュータ上のテキストや画像に置き換えたのです。
しかしインターネットは、対人でなくてもコミュニケーションを成立させることができます。利用者はサーバーと呼ばれるインターネット上のコンピュータにアクセスし、データを閲覧することができるだけでなく、サーバー上のプログラム(仕組み)とコミュニケーションを取ることができます。このコンピュータプログラムが人間と対話できるからこそ、インターネットという媒体は強力であり、無限の可能性を秘めているのです。
では、人々がどのようにインターネットを使い、ホームページを利用しているのでしょうか?
私たちがインターネットを利用する理由
問題を解決するための情報を求めている
インターネットが電話の延長線上にあるということは、私達がどのような時に電話を使うかを理解すればよい、ということになります。電話を掛けることには、目的があり、その目的を達成するための意図があります。意図は至ってシンプルで、問題を解決するためです。問題と言っても、トラブルのような問題だけではなく、情報伝達に関連すること全てと言えるでしょう。私たちは、ソリューション(解決案)を求めて、インターネットを利用しているという事になります。
ソリューションを求め、情報を探る行動は、誰もが行っていることです。しかしその行動を円滑に、そして日常的に行えることを可能としている事実があります。それは、インターネット上の情報を得るための費用や料金が、インターネット接続料以外、一切かからないという事実です。
ほぼ全ての情報を、無料で即時に入手できる
インターネットに接続するプロバイダ料金以外に、私達は無料でどのホームページへとアクセスし、情報を得ることができます。ほぼ全ての情報を無料でです。それらの情報を好きな時に閲覧することができ、日常的な事から仕事に渡ることまで、色々な用途に役立てることができます。さらに感謝すべきことに、今この瞬間、即座にです。では、この無料という事実、普通になりすぎて当たり前になってしまう事実でもあります。無意識になってしまいがちな無料インターネットですが、無料だからこそインターネットが素晴らしいものであり、人々を豊かにできる力を持っています。優良なサイトは、情報発信(コンテンツ配信)を無料で行っており、便利なサイトだと言えるでしょう。
サービスや商品、人を求めている
情報収集を行い、解決案が分かった上でも、自分の力ではどうにも出来ない場合もあります。たとえ自分の力でも乗り切ることが出来たとしても、時間がない場合や、自分に不向きな場合、誰かに依頼すればもっと良い結果が見られることが明らかな場合などなど。そのような時、私たちはサービスや商品、専門家を探し、より効率のよい問題解決をしようと試みます。私たち人間は、ひとりで生きていませんから(相互依存的(INTERDEPENDENCY)に生きていますから)、他人の力を借りたいと思うことはごく自然なことです。さらにインターネットを凄くしてしまう事実は、サービスや商品、専門家以外にも、解決へ導くための策が存在するからです。それは、インターネットを利用する人々、インターネットに接続できる個々の人の力です。この大きな力を示している代表的なサービスが、知恵袋などの質問サイト、クックパッド、その他各種掲示板などでしょう。利用者が利用者と繋がり助けあう。インターネットのあるべき形の手本と言えるでしょう。
インターネット、及びホームページの役割を一言で表すと「問題の解決」ということがわかります。
比較的シンプルなインターネット検索の例を上げてみましょう。例えば、テレビを見ていて、気になる人が出てきたとします。今や誰もがスマホを持っていますから、気になるものをその瞬間に検索することでしょう。その人の名前を検索し、たどり着くであろうホームページは、Wikipediaや、Google画像検索、その人のオフィシャルホームページ、その人を取り上げている記事やニュースなどが考えられます。「その人を検索して、情報をもっと知ろう」とする、至ってシンプルな検索事例ではありますが、これもひとつの問題解決なのです。どこに問題があるのか?ただ単に人を検索しただけでは?と思う方もいるかもしれません。テレビを見て、ある人を気になった時点では問題にはなっていませんが、気になった先の、「その人ってどんな人?」と思った時点から、気になるから、問題へと変わっています。そうです、この検索事例は、気になったから検索したのではなく、「その人のことをもっと教えて?」という無意識な意図から生まれた検索(行動)なのです。
上記では人の名前を例にあげましたが、これはインターネット上における全ての検索に当てはまります。Amazonや楽天で商品を探しているときや、ニュースを見ている時、YouTubeの閲覧などなど、行動の源は全て同じです。
記事要約・7つのポイント
- インターネットは電話の延長線上にある
- 情報伝達(電話と同じ役割)を基本としてに成り立っている
- 情報伝達を無人で可能にするのが、サーバーと呼ばれるコンピューター
- サーバーにあるホームページは、問題解決を助けてくれる無人の代理人
- ホームページは、無料で即時に情報を提供してくれる
- インターネット利用には、理由と意図があり、目的がある
- 全ては問題解決のためである!!!
インターネットの役割を理解すれば、どんなホームページを作ればよいかわかるのです。一見複雑そうですが、インターネットは実にシンプル。どんなにSEO対策に力をいれ、リスティング広告に大枚払い、ランディングページ制作に日数をかけても、問題解決を無料で提供することを怠れば、インターネットの可能性を全く活用できなくなってしまいます。私心に基づいたホームページからの行動となり、単発的な結果は残せても、長続きさせることは難しいでしょう。
ここでもう一つ面白い話。インターネットの利用には、理由と意図があり、目的があります。ということは、もしあなたが理由もなくネットサーフィンをしているのであれば、意図的なインターネット利用ではなく、無意識な利用になっている可能性もあるということです。いわゆる、ネット依存です。目的もないのにfacebookを開く。目的もないのに2ちゃんを読む。目的もないのにニュースを見る。ネットサーフィンというくらいで、波の上でしっかりとバランスを保っていればいいですが、ちょっとでも気を緩めれば、波にあっさり飲み込まれてしまうのです。芯を持って波と向きあえば、非常に快適なサーフィンを満喫できます。サーフィン満喫が終わったら岸辺にあがり、また来る日まで波に別れを告げ、日常へと回帰します。ですが、インターネットを甘く見たらいけません。波に飲み込まれたらそこまでです。暗黒の海奥深くまで引き釣りこまれ、海面へと顔を出すことはさぞ大変なことになります。息も出来ませんからね。インターネットと呼ばれる海の広さと深さは、想像を絶するものです。これがインターネットです。あくまでもツールであるインターネットが、ツールではなく、監獄へと変わる。物質世界では、どんなものにも二極性という要素が含まれますが、インターネットも一緒です。便利で素晴らしく、人を成長させる可能性を持つ反面、使い方を間違えば、人を堕落させてしまうこともあるということです。意識的にインターネットを利用し、快適なネットサーフィンをするためのお話は、別の記事にて取り上げることにします。