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今さらですが、クライアントとのメールのやり取りで、気をつけている事をご紹介します。
メールのやり取りは単なる文章でのコミュニケーションではありますが、たかがテキストされどテキスト。たかが文章、されど文章。
メールのやり取りを円滑に進めることもビジネススキルの一部。仕事の一部である認識を持たなければなりません。
メールコミュニケーション仕事術は大きく分けて3つのセクションに分けました。
- ブレイクスルー流メールのやり取りの心得
- 日本語メール文章の書き方の基本
- 信用度をアップさせるためのメールでの立ち回り
メールを制するものは仕事を制する!?なんちゃって!(でもマジ)
では早速行ってみましょう。
ブレイクスルー流メールのやり取りの心得
ビジネスに感情は要らない(常にニュートラルに)
ビジネスは人と人がいて初めて成り立つものですが、そこに”自分”を入れてしまうと、ビジネスにおける理念から外れた言動をしてしまいがちです。
”自分”とは感情の事です。感情は特定の出来事からトリガーされる(引き起こされる)ものではなく、出来事と”自分”、つまり個人的な見解と出来事がリンクして(繋がって)いるために引き起こされるものです。
個人的な見解や、個人的な常識をビジネス(特にメールのやり取り)に混ぜ込んでしまうと、自分にも相手にも負担となってしまうような発言をしてしまいがちです。
例えば、自分の中では普通なことでも、相手にとっては専門知識である事柄があります。これをリテラシー(教養)の違いと言って、知識レベルで同じ目線に立てていない状態を指すのですが、これに感情を取り入れてしまうとコミュニケーションが上手くいかなくなってしまう。
「なんでそんな当たり前な事聞く?バカじゃないの?」
と思うことが無駄であり、その苛立ちこそ、ビジネスにおいて一番不要な荷物なのです。
感情はビジネスに持ち込まない。メールのやり取りだけでなく、色々なビジネスシーンで役に立つ心得です。
自分を低くしたほうが得(謝罪はスキルの一つ)
こちら側が感情を持ち込まなかったとしても、お客様の内面の状態の責任を、こちら側で取ることは不可能です。誤解や他のコミュニケーションミスから、お客様のお怒りを買ってしまう事は、ビジネスにおいて避けることはできないのです。
そんなお怒りを買ってしまった時、動揺してはいけません。逆ギレしたり、無駄に無実を主張したり、相手の怒りが理解できない等という発言をしてはNG。前項の通り、自分の感情を持ち込んでしまうとコミュニケーションを乱してしまい、もっと面倒なことになりがちです。
そんな時は、あの仏様になったかのように、相手の感情を受け入れ、いや、相手の感情を受け流すのです。人の感情に付き合ってる暇は、あなたには無いのです。
このような時は自分の姿勢を低くして、スッキリさっぱり謝ってしまったほうが良いのです。
その受け流しの魔法の言葉、それはズバリ、
「大変申し訳ございません」
です。
謝罪することもビジネススキルのひとつ。謝罪が済んだら、要件の解決に必要なアクションを取ればいいだけ。淡々といきましょう。
感謝の気持ちを忘れずに
ありがとうの一言を入れるだけで、コミュニケーションのトーンが明るくなります。
謝罪もそうですが、感謝を述べるということはその人に敬意の念を払う(リスペクトする)ということ。
たとえ仕事のコミュニケーションと言えども、相手はあなたとのコミュニケーションのために時間を割いてくれているのです。
「お返事ありがとうございます」 「お忙しい中迅速なご返信をありがとうございます」
など、感謝を述べる必要がないシチュエーションでこそ感謝を伝えることで、あなたが相手を敬う前向きな姿勢を表現できます。
ビジネスには感情は要りませんが、ビジネスの真髄は人と人との関係性です。そしてビジネス人と人とのリスペクトで成り立っていることを忘れてはいけません。
お客様との関係性をより良いものにするためにも、感謝の気持ち日々日頃から伝えるようにしましょう。
揉めそうになったら電話で
どんなに円滑なコミュニケーションを心がけていても、私たちは所詮人間。ちょっとした事で感情的になってしまったり、メール文章の誤解などから、予期せぬ揉め事に発展してしまうことだってあります。
そうなってしまったらメールの文章で火を消すのはほぼ不可能と言っても過言ではありませんので(どんな人間関係のトラブルでも同じでしょう)、冷静に電話でご説明、または謝罪させてくださいと伝えましょう。
もちろん電話でお話する時は姿勢を低く、まずは不快な思いをさせてしまったことを謝罪し、常にクライアントさんの要望優先で話すようにします。お互いが納得できるよう、トラブルの内容に応じて冷静に話し合いを進め、次のアクションに繋げられるようにましょう。
電話はしたくないと言われたら?
10年間Web制作をしていて1度だけ、電話での通話を拒否され、一方的に暴言を吐かれた上、制作プロジェクトを無理やりキャンセルしたクライアントさんがいました。百歩譲ってこちらに否があるとしても、ビジネスにおいて電話で話せないような人、電話での対話を拒否するような人は人間失格。さっさと取引をやめてしまいましょう。
日本語メール文章の書き方の基本
点は少なく丸を早く
日本語の文章の基本です。点は少なく、丸を早く。どんなに複雑な内容を表現する必要があっても、点が多く、丸がいつまで経っても付かない文章は読みづらいのです。内容の要所で文章を区切り、文章を分ける。文章は短く、そして内容を加算していく形で文章を構成することで、綺麗な日本語となるのです。
ではこの段落と同じ表現を、一つの文に繋げて(区切りなしで)書いてみたいと思います。
日本語の文章は点を少なく、丸を早くが基本で、どんなに複雑な内容を表現する必要があっても、点が多く、丸がいつまで経っても付かない文章は読みづらいので、内容の要所で文章を区切り、文を分け、文章は短く、そして内容を加算していく形で文章を構成することで、綺麗な日本語となるのです。
最初の文は丸が5つ。悪い例は丸が最後の一つだけです。内容が伝わる伝わらないという問題ではなく、いつまで経っても丸が来なくて読んでて息苦しいです。
点は少なく、丸を早く。スマートに日本語を使いましょう。
伝えたい事が複数ある場合は(長くなる時は)箇条書きで
「点は少なく丸を早く」の技はもちろん活用していただきたいのですが、3つも4つも(またそれ以上)伝えたいことがある場合、または聞きたいことがある時は、文章を羅列するのではなく、箇条書き(リスト)にすると良いでしょう。
例えば、この件があって、あの件があって、さらに確認中のあれがあって、ちなみにこれはどうしますか?のようなシチュエーションがあった時、これらを全て繋げて文章化すると、非常に分かりにくく面倒なことになります。
読み手からしても読みづらいですし、長く文章化されていることで、実際の要求より内容が重く感じてしまったりするのです。
こんな時こそ箇条書き(リスト)の出番です。
この4つの件についてご回答いただきたいです、と書けば、「この4件ね!了解!」という風に、こちらからの要求がひと目でわかり、読み手も返信がしやすくなります。
リストの上にリストの名前を添えられればバッチリです。 伝えたい事が複数ある場合は箇条書きでスッキリさせましょう。
- 聞きたいこと1
- 聞きたいこと2
- 聞きたいこと3
- 聞きたいこと4
- 聞きたいこと5
引用を上手く使う
メールの内容が複雑になってくると、確認事項が増えてきます。こちらから聞くことも増えてきますし、クライアントが聞いてくる内容や、要望も増えてきます。
そこで活用していただきたいのが引用返信です。 引用返信とは、相手の文章を作成中のメールに引用スタイルで貼り付け、その下に返事を書くというものです。
わざわざ「○○の件ですが〜」と書かなくて良いですし、コピペで引用しているので、相手も何の件について返信しているのかがひと目でわかります。
こちらの手間も省けて、的確に返信ができて一石二鳥です。
信用度をアップさせるためのメールでの立ち回り
早い返信に越したことはない
返事が遅ければ遅いほど印象が悪くなる。ただそれだけの事です。
逆の立場に立ってみると、この早い返信の大切さが分かるかと思いますが、1日2日返信がないのはまだしも、それ以上日数が空いてしまうと「この人仕事してるのかな?」って本当に思っちゃったりします。
これはビジネスおいて一番大切な信用に関わる問題です。あなたを信用して依頼してくれた取引先の人から「あの人って仕事してるのかな?」と思われてしまうことは、ビジネスにおいて一番避けたいことです。
もし長文メールが来てすぐの返信が厳しい、または億劫となってしまう場合は、「後ほど改めて連絡します」と書いて、サクッと返信してしまうことをオススメします。
一番ダメなのが、返信しなきゃ返信しなきゃと思っていながらも返信せずに時が経ってしまうこと!
印象と信用はビジネスにおいて物凄く重要な要素です。それを守るためにも、極力素早い返信を心がけましょう。
重要度と緊急性を伝える
「早い返信に越したことはない」はもちろんのこと、本当に緊急を要する返信が必要なケースもあったりします。その場合はしっかりとその旨伝えることが大切。これがまず1つ目の緊急性を伝えるという点。
次に重要度。これはメールのやり取りよりもビジネスの基本かもしれませんが、タスクの重要度は、自分と相手では異なるため、こちら側の要望で重要なことがあればその旨伝える必要があります。
要件の重要度と緊急性を共有することで、要件に対する重要度と優先度をお互いに揃えることできます。そうすることでコミュニケーションミスが減りますし、やり取りもスムーズになる。結果円滑にプロジェクトを進めることができるようになるのです。